ヴィクトリア女王も愛好者の一人だと言われるドルトン・ランべス窯（1815-1959）は、ロンドンのテームズ湖畔にジョン・ドルトン（John Dolton）により開窯され、ジョンの息子ヘンリー・ドルトン（Henry Dolton /1820-1897）により陶芸部門が設けられました。数多くの素晴らしい作品が誕生し、多彩な優れたアーティストに恵まれ、これまで陶芸の世界でなかなか認められなかった女性アーティストの地位も確立された窯だそうです。
この作品もドルトン初の女性アーティストとして有名なハンナ・バーローの妹、フローレンス・バーローが一部手がけ、彼女の専門とする鳥を掘り込んでいます。アールヌーヴォーらしいデザインの草花文様で大胆さと繊細さが融合、そして優しい表情の親子鳥が生き生きと表現されている3つの窓がとても特徴的な素晴らしい作品です。